健康診断が大切な理由
病気にかからないためには、人間と同じように日々の健康管理が大切です!
動物病院は、診察や治療を受けるだけの場所ではなく、大切なペットが病気にかからないよう、予防のための場所でもあります。
普段からかかりつけの動物病院を持ち、健康診断を受けることで、さまざまな知識や手段を得ることができます。人間でも中年以降になると定期的な健康診断が必要です。
特に6歳以上になりましたら、年1回以上の健康診断を意識し、大切なペットの健康をお守りください。
主な健康診断の種類
問診・身体検査
視診、触診、聴診、打診、体重測定など。目や耳、口の中から、皮膚の状態、関節の動きなど、さまざまな視点からチェックし、何か問題がないかを調べます。
聴診では、動物の心音に異常がないかを調べます。高齢犬や高齢の猫になると、心臓の機能が衰えて、心臓病の治療が必要になってくる場合もあります。
さらに、「生活に関するチェック」をおこないます。日々の食事の様子、頻度、種類などに加えて、食欲の度合い、排泄の状況などもうかがいます。日々の様子で何か気になる点がありましたら教えてください。
糞便・尿検査
尿検査は、腎不全の早期発見につながるほか、全身の健康状態を知るためにも重要です。
糞便検査は、公衆衛生上でも重要な検査であり、また消化器系の病気のチェックができます。
尿検査
ペットの健康状態を知る上で最も大切な検査である尿検査では、タンパク、糖、結晶、白血球、赤血球の存在や、比重などを細かく測定いたします。
腎疾患、尿路疾患、内分泌疾患などの診断にも役立ちます。
糞便検査
尿検査と同じく、ペットの健康状態を知るための重要な検査です。虫卵、原虫、各種細菌、潜血反応、消化試験、膵臓外分泌機能など公衆衛生上でも重要な検査となります。
血液検査
血液検査は、動物にとっても健康状態を知るうえで欠かすことのできない検査です。8歳以上の高齢になると、血液検査は特に重要です。少量の血液を採っての血球検査をおこない、白血球や赤血球などの血液の状態を調べます。成分を分析することによって、より詳しい健康状態を知ることができます。
レントゲン検査・エコー検査・心電図検査
レントゲン検査
検診結果によって、X線検査(レントゲン検査)をおこないます。胸部、腹部が中心です。
胸部では、呼吸器系疾患、心臓疾患の有無やその状態、骨の状態などを調べることができます。腹部で調べられるのは、各臓器の状態や腫瘍の有無などです。
ミニチュアダックスフンド、ウェルシュコーギーなど胴体の長い犬種では、椎間板ヘルニアの発生が比較的多く見られるので要注意です。X線検査をおこなうことで、骨や関節の疾患の早期発見にもつながります。
心電図検査
心臓の動きをとらえてその記録をとるのが、心電図検査です。
主に心疾患の診断に用いられますが、呼吸器疾患、内分泌疾患、神経疾患などの診断でもおこなうことがあります。
エコー検査
臓器の内部を把握する必要がある場合は、超音波断層検査(エコー)が有効です。
レントゲン検査をおこなうと危険が及ぶ妊婦胎児診断や、心電図などでは判断しにくい場合もこの検査をおこないます。
※当院は、CTやMRI、内視鏡検査等の検査が必要になった場合は、検査可能な病院をご紹介しています。